人材関連コラム
目次
「反響が良かったし、前と同じ原稿でいいや」「変えるのには手間がかかるし」「別の求人広告だけど、どうせ書く内容は同じだし」そう考えて、原稿を依頼する人事担当者は少なくないようです。
しかし、この際注意していただきたいことがいくつかあります。
まず、通常、著作権は掲載媒体にあること。つまり、「うちの会社の求人広告なんだから、ほかで使ってもいいじゃないか」「別の会社で出した原稿と、同じ文章で作ってほしい」という依頼は著作権を侵害することになり、それは著作権法に違反することになります。
また、当然ですが、商品の宣伝広告などに使っているタレントの写真を求人広告で利用する場合には、別途の契約が必要です。無断使用は契約違反になります。
その他、本を読んでいて「このフレーズがいいな」と思ったからといって、それを自社の広告などに使ってはいけません。もちろん言葉だけでなく、写真やイラストも同じです。
それでは、退職された社員の写真を使うのはどうでしょうか?
以下に事例と社内で撮影をする際の注意点をご紹介します。
【事例】「辞めたのに、私の写真が使われている!」
1週間ほど前に会社を辞め、求人情報サイトを見ていたAさん。ある日、以前勤めていた会社の求人広告を偶然見つけたのですが、そこにはすでに退職した自分の写真が載っていました。
それは、半年ほど前に職場のみんなで撮った写真。Aさんはそれが求人広告に掲載されることはまったく聞いていませんでした。それに、すでに自分は退職している状態です。Aさんがクレームを申し出たのは当然のことです。
社員の写真でも無断で使えば肖像権の侵害です。社内の仕事風景の写真を使う場合は、写っている一人ひとりに了解を得る必要があります。
よくあることは辞めた社員が出ていた、以前の求人広告を引き続き出してしまう例。
訴訟に発展することもあるので、十分な注意が大切です。
更に、写真を求人広告に入れる際は「その写真を撮影したのは誰か」という点も確認が必要です。
例えば、別媒体の営業の方が撮影したりホームページ用にプロが撮影した写真などは、原則掲載することができません。しかし、求人広告に使用する許諾を得ることができれば問題はありません。
また、勝手に使ってはいけないものとして登録商標があります。名称やキャラクターがこれに当たることが多く、これらは登録をした人以外が勝手に使うことはできません。
求人広告に使用する予定の写真にキャラクターのぬいぐるみや芸能人のポスターが写っていた!なんてことはよくある事例です。カレンダー・雑誌など、意外なものの中に写りこんでいる可能性もあるので、社内で写真を撮影する際は、十分に注意をしてください。
求人広告は著作物にあたり、著作権が発生します。
そして、通常、著作権は作った人に帰属するため、一般的には掲載媒体のものです。
ある本に載せた求人広告を黙ってそのままほかの本に載せるという行為は、法律で禁止されています。
著作権以外にも、求人広告において気を付けることはあります。会社の様子を求人広告に掲載する場合は、そこに写っている社員一人ひとりに掲載の許可を取りましょう。
もし、すでに退社している方が写っている場合、その写真は使用できません。
「あの人なら、たぶん勝手に使っても大丈夫だろう」など、軽い気持ちで使用することは危険です。
著作権の侵害は「法人の場合は3 億円以下の罰金(著作権法第124 条)、自然人の場合は10 年以下の懲役、または1000 万円以下の罰金」 という罰則も設けられています(著作権法第119 条)。
いかがでしたでしょうか。欠員による急ぎの対応で原稿を作り直している時間がない…、というときもあるかと思います。ヒューマンワークでは急ぎでもしっかりと著作権や肖像権を侵害しない原稿の制作をさせていただきます。とにかく前の原稿で…となりそうなときは是非ヒューマンワークにご応募ください。
求人広告のお問い合わせはコチラ