人材関連コラム
とてもいい人が採用できたのに、内定辞退されてしまった!こんな経験がある採用ご担当者様も少なくはないでしょう。しかし、ライバルとなる企業が多い現状もあり、内定辞退は覚悟しておくべき事項の一つになっています。
2015年11月、株式会社パソナキャリアが、2012年~2015年に転職した25~44歳の男女に「何社応募して、面接に行き、内定を得たか」という調査を行った結果、企業への転職応募社数は平均7.76社、面接社数は平均3.69社、内定社数は平均1.65社という結果になりました。
なかでも、35~39歳の転職者は内定社数平均、2.11社!しかし、実際に働く企業(選ばれる企業)は1社のみ……。つまり、数字だけを見ると約半数の企業が「内定辞退」をされてしまうという結果になっているのです。
リクルートジョブズが2013年冬に実施した求職者アンケートの中に、「内定辞退をした理由」を問う項目がありました。※対象は内定辞退経験者のみ
条件などが合わず辞退……30%
面接対応の印象が悪く内定辞退……70%
結果は上記の通りです。つまり、面接対応の質を向上させれば内定辞退の可能性を低くできるかもしれません。
もちろん、すでに最大限注意しているとは思いますが、求職者が感じた「NG対応ランキング」を紹介するので、一度参考にしてみてはいかがでしょうか。
第1位:そっけなく愛想のない態度
第2位:質問する隙を与えない
第3位:荒々しく面接を終える
第4位:いきなり答えづらい質問をする
その他:「面接部屋や社内、トイレが汚い」「たばこを吸いながら面接された」等
第1位は、『そっけなく愛想のない態度』。これから一緒に働いていく相手に愛想がなければ、「これからうまくここでやっていけるのだろうか」と不安になるのは至極当然のことですよね。
第3位の「荒々しく面接を終える」も同様です
第2位は、『質問する隙を与えない』。コチラが一方的に質問するだけでなく「ここまでで気になった点はございませんか?」等、応募者へ問いかけることがポイントです。
第4位は『いきなり答えづらい質問をする』。例えば家族構成のことや、女性であれば結婚・出産など……初対面の人に聞かれて、回答に困る質問ってありますよね。
更に現在、法律でNGだと定められている質問は少なくありません。これらの質問をうっかりしてしまうと「なんて失礼な会社なんだ!」と、イメージダウンしてしまう恐れが出てきます。
NG対応とは逆に、「こんなことをしてくれたので、ここで働くことを決めた!」 という対応ももちろんあるようです。
やっぱり第一印象が大事!元気で明るく、笑顔であいさつをされる。
緊張しないように気を遣ってくれたのか、気軽な世間話からスタートしてくれる。
喋りやすいように、同年代の社員さんを同席させてくれた。
面接終了後、エレベーター乗り場や玄関先まで見送ってくれた。
会社のことを理解しやすいように、パンフレットを渡してくれた
分かりづらい場所に会社があったが、丁寧に道案内や目印になる場所を教えてくれた。
レスポンスが丁寧で且つスピード感があった。
上記は一例ですが、「こんなことをするのは絶対無理!」という難しい対応は少ないと思います。
細やかな気遣いによって「ここで働きたい!」と決意した方もいれば、反対に、何気ない仕草によって「ここで働くのはちょっと…」と思った方がいるように、求職者の方は面接官を始めとした会社の対応を細かくチェックしています。
求職者に「選ばれる企業」になるため、ちょっとした工夫を行っていくことが、これからの採用活動において必要になってくるのかもしれませんね。
また、もしも求職者の方が入社することに何か不安を覚えているようでしたら、それを取り除くためにフォローはきめ細やかに行っていきましょう。