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部下を叱れない「ダメ上司」?が急増している理由

部下を叱れない「ダメ上司」?が急増している理由

目次

  1. 部下を叱ることができない上司が増えている?
  2. 「部下からの評価」を恐れている?
  3. 人気がある上司が「良い上司」の勘違い
  4. 「ルール」があれば叱る理由が明確になる
  5. まとめ

部下を叱ることができない上司が増えている?

最近、「部下に人気のある上司」が理想とされているせいか、「部下を叱ることができない上司が増えている」という話を頻繁に耳にするようになりました。
なぜ部下を叱ることができないのでしょうか。また、なぜ叱る必要があるのでしょうか。
今回は近年の「上司」にスポットをあてたいと思います。

「部下からの評価」を恐れている?

なぜ、部下を叱ることができないのでしょうか?ここで「叱る」という行為についての考えてみましょう。
「叱る」とは辞書的にいうと、「目下の者の言動のよくない点などを指摘して、強くとがめる」こと。
組織を運営していくにあたっては、「よくない」ことを部下がしている時に状況に応じて「叱る」必要があるのは確かにその通りです。
また、部下を成長させていくためにも、管理者としては「叱る」必要はありそうです。
成長をさせるために「よくない点の指摘」は必要になるからです。
では、業務上、管理者として必要な「部下を叱る」ということが、なぜできない人が増えてきているのでしょうか。
それは、「部下からの“評価(評判)”が下がるのが怖い」から、という思考が働いていることが多いのだそうです。
実は本来、上司は部下からの評判を気にする必要がありません。というのも、上司は「チームの成績」や「部下の成長」に責任ある立場であるために、意思決定をするという権限を持つからです。
つまり、チームの成績や部下の成長に「責任のない立場の人間」には、本来「その意思決定を評価する」という資格はないはずです。
それなのに、本来必要のない「部下からの評判が下がること」や「嫌われること」を恐れて、必要である部下を「叱る」ことができなくなっているようです。

人気がある上司が「良い上司」の勘違い

なぜ、このような勘違いが起きてしまっているのでしょうか。
昨今の「流行」は部下から人気を獲得できる上司こそ「良い上司」とされる傾向があるからのようです。
しかし、考えてみれば、これほど無責任なこともありません。なぜなら、上司は部下よりも「遠い未来」を見なければならない責任を負っているからです。
だからこそ、「未来のためにこれが正しい」と思うのであれば、「部下にとって必要だ」と思うのであれば、時には「叱る」ことをしなければいけないという理屈です

「ルール」があれば叱る理由が明確になる

「叱る」ことのできないもう一つの理由は「ルールがない」、あるいは「ルールを認識していない」ということです。
ルールがある状態で「叱る」のは、あまり、労力を割かなくてすみます。「ルール違反」を指摘するだけだからです。
つまり上司と部下が意識している「ルール」が合致しているときに、「叱る」という行為はただルール違反を指摘する行為を無機質に実行しているだけに過ぎず、「叱る」時の相手にどう思われるかという心理的負担や相手を威嚇する言動も必要なくなります。
「叱る」必要性を認識しながらも「叱る」ことができていない管理者は、まずは部下と業務上の「ルール」の認識を一致させることから行ってみるのが良いそうです。。

まとめ

今回のコラムにおけるポイント

  1. 【POINT1】「部下からの評価」を恐れている?
  2. 【POINT2】人気がある上司が「良い上司」の勘違い
  3. 【POINT3】「ルール」があれば叱る理由が明確になる

いかがでしたか?
最近は、TVなどの影響や様々なネット情報などで「いい上司」「理想の上司」など無責任な流行評価が多いことで、世間的にも認識がズレている感は否めません。
上司の責任として「叱る」を避けずに必要な際は叱りましょう。ただし、感情的になって「怒る」という行為は厳禁です。
感情的に「怒る」ということは、発している内容が「ルール」ではなく、「個人的な見解」であると認識させることに他ならないと思います。管理職として、リーダーとしての「重要な役割」であるからこそ叱ってください。その際、部下と前提のルールをしっかりと合わせておくことを意識してください。そして、絶対に感情的に「怒る」ことはやめてください。

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